チクチク言葉ってどんな言葉?チクチク言葉の一覧・ランキングが知りたい、という疑問がある方へ
今回はチクチク言葉の一覧・ランキングをまとめて紹介します。また、チクチク言葉はいつから指導するのがベストかも解説します。
チクチク言葉は一覧・ランキングにあるものがすべてではありません。
相手の気持ちを傷つけたり、嫌な気持ちにさせる言葉は、他にもたくさんあります。
言葉を発する前に「○○と言ったら相手は傷ついてしまうのではないか?」と目の前にいる相手の気持ちを想像する力が大切です。
チクチク言葉とは?
チクチク言葉とは、
「心が”チクッ”と痛くなるような言葉」
「相手の気持ちを傷つけたり嫌な気持ちにさせる言葉」のことを指します。
人を攻撃したり侮辱したりするために使われる言葉を、チクチク言葉といいます。
例えば、友達の前で「あんたはバカだからできないんだろう?」と言われると、自分の能力や知識を否定された気持ちになりますよね。
このような言葉は相手を傷つけてしまうので、チクチク言葉です。
次の項目で、私が学校現場でよく耳にしてきたチクチク言葉をランキングにしたいと思います。
チクチク言葉ランキング
嫌なことがあると、なんでもかんでも「ウザい!」「キモイ!」などと言う子はいないでしょうか。
子どもは意味もわからず、ただ友達や兄弟が言っているのをマネして自分もチクチク言葉を言ってしまうこともよくあります。
以下に、子どもが言いがちなチクチク言葉をランキングで発表します。
ただし、これらの言葉を使って相手を傷つけたり、嫌な気持ちにさせたりすることは避けるべきです。
チクチク言葉ランキング 第5位:あっちいけ・入ってくんな
「あっちいけ!」「入ってくんな!」は、私が教員時代に休み時間でよく聞いた言葉ですね。
たとえば学校の休み時間に、友達がグループで遊んでいる場所があります。
しかし、その中には自分が一緒に遊びたくないと思う友達がいるかもしれません。
そのとき、その子が自分の近くに来て一緒に遊ぼうとしてきたとき「あっちいけ!」「入ってくんな!」と言ってしまうケースがよくありました。
チクチク言葉を言ってしまった子に話を聞くと
「(決まったメンバーで)サッカーの試合をしてたから」などの理由がある場合もあるので、
どういう状況だったのか話をよく聞いてあげたうえで、言葉選びに気をつけるようにしたいですね。
チクチク言葉ランキング 第4位:バカ・アホ
「バカ」や「アホ」は、チクチク言葉の中でも定番中の定番ですね。
簡単に「お前ってバカだな」「本当アホだな」と言ってしまう子もいます。
ですが、これらの言葉も相手の気持ちを傷つけてしまったり、悲しくさせたりしてしまいます。
相手が不快な気持ちになるような言葉は避けるべきです。
チクチク言葉ランキング 第3位:キモ(キモい)
「キモ!(キモい)」という言葉もよく聞くチクチク言葉です。
例えば、あるお友達が新しい髪型を自分らしさの表現として選んだのに、「キモイ!」と言ってしまった子がいました。
その友達は、とても悲しみや傷ついた気持ちになって泣いてしまったというケース。ありますよね。
人はみんな違っていて、個性や好みも違うのだから、それを否定するような言葉を言うのは間違いです。
そもそも、「キモ!(キモい)」と言う子は、意味も考えずにただ口癖のようにずいぶんと軽く言っているだけの子が本当に多いです。
でも言われた子の受けるダメージは、決して軽くないはず。
その言葉でどれだけ相手が傷つくかを考えると、決して言っていい言葉ではありません。
チクチク言葉ランキング 第2位:ダッサ(ダサい)
「ダッサ(ダサい)」も本当によく聞きました。
誰かが何かをできなかったときに、その子に向かって「ダッサ!(ダサい)」と言ってしまうケースです。
例えば、鉄棒で逆上がりができなかった子に「お前ダサい!」と言ったり、かけ算九九が言えない子に「ダッサ!」と言ったりなどです。
鉄棒で逆上がりができないことや、かけ算九九が言えないことは、その子にとってはまだ難しいこと。でも、誰もが最初から上手にできるわけではありませんよね。
「ダサい」という言葉は、相手の自信を奪ってしまうこともあります。
逆上がりや九九ができなかった子は、自分に自信を持てなくなったり、他の子たちと比べて劣っていると感じてしまうかもしれません。
できることと苦手なことは皆それぞれ違うし、成長するためには失敗や苦手なことにチャレンジすることも必要です。
そういうことをきちんと教えてあげて、「ダサい」という言葉をやめさせたいものです。
チクチク言葉ランキング 第1位:ウザい
チクチク言葉のランキングを考えたときに、
「間違いなくこれが1位だな」と思うくらい私が教員のときによく聞いた言葉が「ウザい」です。
・友達とぶつかっただけで「ウザい!」
・友達に驚かされたら「ウザい!」
・自分の思い通りにならないものはすべて「ウザい!」
「ウザい!」という言葉自体よくありませんが、そもそも「ウザい」という状況ですらないのに、口癖なのか何なのか。
友達とぶつかったらふつうは「痛い!」ですし
驚かされたら「あーびっくりした!」なら分かります。
自分の思い通りにならなくて悔しいなら、自分の気持ちを言葉で相手に伝える力が必要ですが、
「ウザい」の一言で完結。まるでチクチク言葉の万能選手のような使われ方です。
言ってはいけないし、聞きたくもない、もっともよく聞くチクチク言葉No.1が「ウザい」です。
「うっざ」や「うぜぇ」も同様。
聞いてるだけで悲しくなってきました。
これらの言葉を使って、相手を傷つけるのはさけるべきです。
チクチク言葉の一覧
チクチク言葉ランキングで1位~5位まで紹介しましたが、
チクチク言葉は、ほかにはどんな言葉があるでしょうか?小学生が使いそうな言葉を集めてみました。
👇具体的な言葉を見ていきましょう👇
【チクチク言葉の一覧】
もう、書いているだけでイヤな気持ちになってきました…(涙)
これらの言葉は相手を傷つけることがありますので、言葉の選び方には注意が必要です。
チクチク言葉はいつから?指導するのはいつ?
「チクチク言葉」は、通常学級では小学校低学年の1・2年生の道徳で指導する場合が多いです。
特別支援学級では自立活動で「ソーシャルスキルトレーニング・SST」の学習で学年関係なく1年生~6年生まで指導をすることがあります。
私も特別支援学級の担任をしていた頃は、「チクチク言葉」を授業でよく取り上げていました。
ただ子どもたちに教えるのは小学校に入ってからでいいのか、と言えばそうではないと思います。
実際の子どもたちは、もっと小さい頃からチクチク言葉が浸透しているはずだからです。
友達や兄弟が、あるいはTVの影響で「バカ」「アホ」などの言葉でも、なんでも吸収して覚えてしまうのが子どもというもの。
そのうち意味もわからず、「バカ」「アホ」などとマネして言い始めます。
早い子ですとおしゃべりがハッキリしてくる3歳くらいから「チクチク言葉」を言い出すでしょう。
なので、小さいうちから「チクチク言葉は言ってはいけないよ。」「お友達がきずつくよ」と教えてあげることが大切です。
学校での具体的な指導は、「ふわふわ言葉・チクチク言葉 のSSTトレーニング授業」でくわしく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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チクチク言葉 まとめ
今回の記事では「チクチク言葉」について、くわしく解説しました。
私たちはみんな、感情をもつ存在です。時には他の人に対して不快な言葉を言ってしまうことがあるかもしれません。
でも、その「チクチク言葉」を使うことは相手を傷つけるだけでなく、自分自身にもネガティブな影響を与えることがあります。
「もし、チクチク言葉を使われたらどう思うかな?」と子どもに問いかけ、
悲しくなったり、怒りを感じるかもしれないことに気付かせてあげましょう。
言葉にはとっても大きな力があり、それは傷つける力だけでなく、元気を与えたり人を癒す力もあります。
反対の「ふわふわ言葉」についても、今後くわしく記事にしていきます。
子どもがチクチク言葉は使わずに、優しい言葉を使ってコミュニケーションをとることは、なかなかすぐには身に付かないかもしれませんが、日頃の積み重ねが大切です。
そのためには私たち大人も、相手を尊重し思いやりの気持ちを持って接する姿を見せて、「チクチク言葉」を言わないように気をつけることが大切です。