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自立活動の所見は、何をどのように書いたらいいのか分かりません。
自立活動の所見の具体的な文例を教えてほしいです。
あなたも、上記のようなお悩みがあるのではないでしょうか?
「自立活動の所見はどのように書いたらいいんだろう…」という先生方は少なくないです。
今回は自立活動の所見の上手に書くコツと、具体的な文例をご紹介します。
あわせて特別支援学級における「自立活動の意義」もきちんと把握しておきましょう。
自立活動とは?
自立活動の所見を書くにあたり、まず【自立活動の目標】を確認しておきましょう。
自立活動の目標
自立活動の目標は、学習指導要領に以下のように定められています。
個々の児童又は生徒が自立を目指し、 障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服
引用:特別支援学校小学部・中学部学習指導要領第7章
するために必要な知識、技能、態度及び習慣を養い、もって心身の調和的発達の基盤を培う。
自立活動は、子ども自身が成長し、学び、困難を克服するための大切な活動です。
特別支援学級では、個々の子どもたちが必要なスキルや態度を身につけるために、自立活動が行われます。
自立活動の内容「6つの区分」
自立活動は、私たちが日常の生活を円滑に送るために必要なことや、学びのために大切なことを学ぶ機会です。
その項目は、以下の「6つの区分」に分けられます。
【1.健康の保持】 (1)生活のリズムや生活習慣の形成に関すること。 (2)病気の状態の理解と生活管理に関すること。 (3)身体各部の状態の理解と養護に関すること。 (4)障害の特性の理解と生活環境の調整に関すること。 (5)健康状態の維持・改善に関すること。 | 【2.心理的な安定】 (1)情緒の安定に関すること。 (2)状況の理解と変化への対応に関すること。 (3)障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服する意欲に関すること。 | 【3 人間関係の形成】 (1)他者とのかかわりの基礎に関すること。 (2)他者の意図や感情の理解に関すること。 (3)自己の理解と行動の調整に関すること。 (4)集団への参加の基礎に関すること。 |
【4 環境の把握】 (1)保有する感覚の活用に関すること。 (2)感覚や認知の特性についての理解と対応に関すること。 (3)感覚の補助及び代行手段の活用に関すること。 (4)感覚を総合的に活用した周囲の状況についての把握と状況に応じた行動に関すること。 (5)認知や行動の手掛かりとなる概念の形成に関すること。 | 【5 身体の動き】 (1)姿勢と運動・動作の基本的技能に関すること。 (2)姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用に関すること。 (3)日常生活に必要な基本動作に関すること。 (4)身体の移動能力に関すること。 (5)作業に必要な動作と円滑な遂行に関すること。 | 【6 コミュニケーション】 (1)コミュニケーションの基礎的能力に関すること。 (2)言語の受容と表出に関すること。 (3)言語の形成と活用に関すること。 (4)コミュニケーション手段の選択と活用に関すること。 (5)状況に応じたコミュニケーションに関すること。 |
個々の子どもたちのニーズや能力に合わせて、「6つの区分」からそれぞれの成長に必要な内容が選ばれます。
そうして一人ひとりの子どもたちの明確な目標設定をしたうえで、
を所見に書きましょう。
自立活動の所見を上手に書くコツ
とはいえ、自立活動の所見が書き慣れていないうちは、書くのが難しいですよね。
なので、初めのうちは「型に当てはめて書く」が上手に書くコツです。
👇その型とは以下のとおりです。👇
〇〇というねらいをもって、【自立活動のねらい】
××に取り組みました。【授業の実践】
課題は▼▼でしたが、▲▲によって、【課題と支援・手立て】
★★を克服することができましたorできるようになりました。【子どもの評価】
このような型に当てはめれば、
自立活動のねらい・授業の実践・課題と支援手立て・子どもの評価をすべて網羅した所見を書くことができます。
《自立活動の所見文例》
「友達と仲良く遊ぶ」というねらいをもって、【自立活動のねらい】
友達との協力やコミュニケーションが必要な遊びに取り組みました。【授業の実践】
勝ちたいと思っていたのに負けてしまったとき、気持ちをおさめることが課題でしたが、紙芝居を見たり、ロールプレイングを通したりして、【課題と支援・手立て】
自分の気持ちをおさめるための考え方を知り、自分の気持ちを言葉で表現することで、友達と仲良く遊ぶことができるようになりました。【子どもの評価】
このように、「型に当てはめて書く」ことを意識すれば、中身のある自立活動の所見をしっかりと書くことができます。
自立活動の所見が書き慣れていないうちは、この「型」を参考にしてみてくださいね。
自立活動の所見文例
以下は、具体的な自立活動の所見文例です。
・「自分の体の動きをコントロールする」というねらいを持ち、「〇〇(学級名)忍者学校」というサーキット運動に取り組みました。
サーキット運動で様々な感覚に刺激を与える運動を取り入れて、運動機能の調和的発達を図りました。〇〇さんは、運動に苦手意識があり、体を動かすことに抵抗感がありましたが、忍者になりきることで、体を動かす楽しさを感じられるようになり、意欲をもって楽しく活動に参加することができるようになってきました。
・「人との関わりを楽しむ」というねらいを持ち、宝さがしゲームに取り組みました。
10個の箱に宝のありかの文字カードをばらばらにして入っているものをグループで探し、文字カードをならべそのヒントから宝を探しました。
人に自分の意見を伝えることに苦手意識がありましたが、友達にどこを探したのかを聞いたり、自分が探した場所を友達に伝えたりすることで、友達と関わりながら楽しく宝さがしゲームができました。
自立活動の授業に役立つ!おすすめ書籍の紹介
以下は、自立活動の授業実践に役立つおすすめ書籍です。
はじめて特別支援学級の担任になった先生には特に参考になると思います。
通級指導教室 発達障害がある子への「自立活動」指導アイディア110
こちらは、自立活動の実例アイディアが110も紹介されている書籍です。
明日からの授業にもすぐ役立つので、はじめて特支を受け持つ先生にはとても参考になると思います。
内容は、広く浅くといった印象で読みやすい本ですね。
特別支援学校 新学習指導要領を読み解く「各教科」「自立活動」の授業づくり
こちらは、新学習指導要領の趣旨を生かして具体的にどのような自立活動の授業を行っていけばよいのかを詳しく解説した書籍です。
自立活動の基礎をしっかり学べるので、校内研修・研究授業にも役立ちます。
実践でも使えるので、1冊もっておくと便利ですよ!
まとめ:自立活動の所見を書くコツを参考に、子どもたちが笑顔になれる所見を書きましょう
自立活動では、子どもたちが日常の生活を円滑に送るために必要なことや、学びのために大切なことを学ぶ機会です。
自立活動の所見を考えたときに、やはり大切になってくるのが「どのような課題があり、何を学習目標(ねらい)とし、手立てと支援をしてきたか」ということ。
それに対して、子どもがどのように変容したり目標に達成できたか、を評価します。
はじめて特別支援学級の担任をもつ先生や、自立活動の所見をどう書いたらいいのかわからない先生は、
今回紹介した「型に当てはめて書く」ことを意識して、所見を書いてみてくださいね!
👇その他の教科の所見文例はこちら👇